事例集


case 2 ADHD(混合型)

8歳男児

<主訴>

授業に参加しない。

<家族歴>

両親、本人、兄の4人家族。

<現病歴>

乳児期は落ち着きがなく、よく泣く、手のかかる子。幼児期から現在まで兄弟げんかが多い。スーパーなどで迷子になることが多かった。
保育園では、順番が守れず、周囲とけんかが絶えなかった。ものをすぐ失くすことが多かった。
小学校入学後も書字は乱雑で、担任の指示がほとんど入らず、学習の積み上げが困難。
WISC-Vでは、VIQ=110、PIQ=112、FIQ=111でばらつきはあまり目立たず。ADHDを疑われ、学校より当院紹介となる。

<経過>

CPT検査では、衝動性と持続的注意の障害を認めた。AD/HD混合型と診断。担任・保護者に教育的配慮を依頼するも注意集中の困難のため、学習の積み上げが厳しいと判断。
担任と相談の上、リタリン投与を開始。初日より、劇的に落ち着いて学習に取り組むことができるようになった。
周囲からほめられる行動が増え、母親の言いつけも守れるようになった。
毎日学校で勉強するのが楽しくてしょうがないと本人が言うようになった。
兄とのケンカの頻度も随分減少。現在もリタリンを服薬中。

<リタリンの効果>

<内服時の関わり方>

@ 薬で何が良くなるかを自覚させる。
A 計画と課題は適切なものを
B 出来るからといって頑張らせすぎないように。息切れします。
C できるようになったことを当たり前と思わない。以前の児と比較してかかわること。
D くすりは気分に関わるほんの一部しか改善しない。
E 薬の効果は一時的で望ましい行動を定着させるきっかけにしか過ぎないことがある。服薬開始時のみ効果が見られるケースは、薬の効果がなくなったためではない

芽生えたやる気に目標を与え、達成感を!



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