LD 学習障害

LD 経緯

 読字障害を思わせるような症例は、欧米圏では17〜19世紀の間に医療関係者らによって報告がなされていますが、研究として盛んになったのは1900年代に入ってからのことです。ADHDと同じく、かつては情緒障害児として扱われましたが、その後、微細脳機能障害(Minimal brain dysfuction : MBD)の症状の1つとして診断され、さらに症状などからおよそ10種類ほどの診断名が使われるようになりました。そして1963年、サミュエル・カークがアメリカのシカゴで行った講演の中で「LD」(learning disabilities)という用語を提案し、以後「LD」が教育分野で大きな注目を集めるようになりました。そして1975年の合衆国公法において正式に「LD」が取りあげられ、「MBD」から「LD」へと交代したのでした。

一方、日本ではようやく1960年代に「MBD」の概念が医学分野で取りあげられるようになり、このMBDは小児科、特に小児神経学の分野で取り上げられ診断名として用いられました。1990年にLD児の親達による「全国学習障害児・者親の会連絡会(現・全国LD親の会)」が創設され、行政を動かすきっかけとなり正式な「LD」についての検討・調査が文科省(当時:文部省)によって行われるようになりました。これを受けて1995年3月27日に「学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査研究協力者会議」が中間報告を出し、1999年7月に「学習障害児に対する指導について(報告)」として文科省より発表され、2004年1月には、「小・中学校におけるLD (学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)」が発表されました。



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